獣害トリアージマップ:新城地区(出沢)

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獣害トリアージマップ:新城地区(出沢)

13/11/06

出沢(新城)地区H23_2-11_出沢.jpgのサムネイル画像
H23 フェンス設置地区(①西沢、②根岸谷、③的場田、④八ノ平、⑤中ケ谷)
・調査時期:平成24年9月29日、10月31日
・調査内容
 二回の調査時期にフェンス設置中であった。一部の地域(①、②地区)ではフェンスは設置してあるが、地域内への獣侵入は防ぐことができていない。ア)耕作地が囲われていないため山からの侵入を許している、イ)地域が連携して広域的にフェンスを設置せずに、各自ばらばらに設置しているために、隣接地区からの侵入を防げない、ウ)田畑の間・周辺の生活道が獣の移動路となっている。地域全体に主にイノシシ、一部シカの侵入が見られる。
 ①地区では、フェンスが囲われず、北西に向かって開口しているために、耕作地深くにまで獣の侵入が見られ、電柵等で対応しているもののシカ・イノシシの食害被害も発生している。イノシシは子連れの個体群が見られる。
 ②地区では、フェンスが北方へ開口しているが、開口部に人家が密集しているためか、対策地域内への侵入は見られなかった。ただし、フェンス周辺にはイノシシ・シカの痕跡が多く見られる、①、④地区方面からの侵入の活発化への対応を検討する必要がある。
 ③地区では、フェンス設置が遅れていることもあるが、①地区の防御が不十分なために、出沢の中央部にある地域まで獣が侵入しているのがわかる。特に、①地区から延びるフェンスが沢を横切っている部分周辺にイノシシの痕跡が集中している。この部分の対策強化と今後突破される可能性を見越した対策(捕獲体制の確立)が必要とされる。
 ④地区でも、フェンス設置がなされていなかった。同地域では東部・北部の山林からイノシシ・シカの侵入が見られる。電柵・ネットが設置され耕地への侵入はなされていない。
 ⑤地区では、フェンス設置中であった。獣の痕跡は少なかったものの、地区の西方に伸びる道路沿いにイノシシの痕跡が多く見られ、また北方④地区からの侵入も見られる。地区の北部に人家が集中しているために現在のところ侵入は少ないが、今後徐々に獣の生活圏が広がる効能性がある。南部は比較的交通量の多い道路に面しているが、対策地域内への侵入の試みが激しくなる可能性がある。
 今後は、第一に、出沢地域内の獣害意識の向上・出沢地域内の各地区の連携(地区内住民間での獣害情報の共有・防除体制づくり等)、既存のフェンスの補完対策(電柵・ネット・フェンス等)を実施し、地区境を越えて活動している獣へ、出沢全体の対策体制づくりを行う必要がある。
その上で、フェンス周辺の休耕地から獣の拠点(活動域を広げる一時避難場所)を排除する対策の実行(空き地・休耕地の刈り払いやネット等)、ヒトを恐れない個体捕獲のための継続的な(ワナ・くくり罠捕獲実行等)捕獲対策を行う必要がある。

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